ヒノキ柱材の高温乾燥特性
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概要
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ヒノキ柱材(12。5cm角、3m、背割りなし)24本の高温乾燥試験を乾燥時間別(27時間、33時間、39時間)に8本ずつの3グループに分けて行い、乾燥後含水率と割れの発生について検討した。また、高温乾燥試験の約3ヶ月後から1年間、試験材(材長を短く調製したもの)を実験室内に放置して含水率と断面寸法の経時変化を見た。得られた結果は以下のとおりである。(1)乾燥27時間、33時間、39時間の乾燥後含水率はそれぞれ平均18。3%、16。1%、16。1%となり、含水率20%程度に乾燥する場合は27時間で十分であることがわかった。(2)高温乾燥試験終了時、表面割れは乾燥27時間の試験材8本中4本に発生したが、33時間と39時間の試験材には発生しなかった。内部割れは乾燥27時間の試験材には発生しなかったが、乾燥33時間では4本に、乾燥39時間では1本に発生した。(3)高温乾燥試験後に1年間実験室内に放置した結果、全乾法による含水率は最初の3ヶ月間に平均14。2%から11。8%まで減少して、その後はほとんど変化しなかった。断面寸法についても当初は平均119。9mm、3ヶ月後に119。5mm、1年経過後は119。7mmとほとんど変化は見られなかった。
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