ミシシッピーアカミミガメから隔離したハス栽培試験(最終報告)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
佐賀城のお堀におけるハス再生の試行として、ミシシッピーアカミミガメの侵入を防止した隔離網栽培ならびに、カニカゴ罠によるカメの捕獲を並行して実施し、食害軽減を図った。2010年3月に、網で囲った隔離区にハス苗を移植したところ、順調に茎葉が繁茂し開花した。また、2011年には、隔離区外に茎葉が伸長した。対象区では、移植苗はカメの食害により生育できず消滅した。一方、2010年と2011年の2カ年にわたり、カニカゴ捕獲により隔離区周辺のミシシピーアカミミガメの生息密度を低減させたところ、隔離区内外で2006年に消滅したヒシが出現して繁茂した。したがって、佐賀城お堀におけるハスとヒシの消滅原因は、ミシシピーアカミミガメの食害によるものであったことがほぼ特定された。また、ハスを早期に再生させるためには、このカメの駆除を実施するとともに、隔離栽培により母株を育成する手法が効果的である。
- 佐賀大学海浜台地生物環境研究センターの論文
- 2011-12-00
佐賀大学海浜台地生物環境研究センター | 論文
- ヘアリーベッチおよび赤クローバによる土壌窒素の補給効果
- カンショ塊根のポリフェノール含量と栽培環境の関係
- 九州北西部における雪の成分について
- 希薄海水を用いた養液土耕栽培における物質収支とトマトの品質(2)
- 希薄海水潅漑がイチゴの品質に及ぼす影響