雑草モノグラフ(7)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ミズアオイは北半球の亜寒帯から温帯にかけて分布する代表的な一年生水田広葉雑草である。日本においてミズアオイは食材として利用され,和歌に詠まれるなど古くから人々に親しまれてきた植物であるが,長い稲作の歴史の中でその分布域内において常に強害草として扱われてきた。1980年代末からスルホニルウレア系除草剤(SU剤)が普及し,ミズアオイは簡単に防除できるようになり強害草としての関心は薄れたが,1993年に日本で最初に出現したSU剤抵抗性水田雑草として再び注目されるようになった。最近では特に関東以西で個体数や自生地の減少が著しく,多くの地域で絶滅危惧種として指定されるに至った。このため,国内では防除と保全の両面から,ミズアオイに関する数多くの研究がその生理・生態や管理を中心に実施されてきた。しかしながら,これらの研究を集大成した総説はまだない。そこで本稿では,国内で報告された研究を主体に,一部,海外での研究も取り入れ,ミズアオイについてモノグラフを取りまとめる。
- 2011-09-00
著者
関連論文
- 高知県室戸市で確認されたカミガモソウ Gratiola fluviatilis (ゴマノハグサ科)の新産地とその生育状況
- 基盤整備事業における水田の植物を対象とした環境配慮について
- 雑草モノグラフ(7)ミズアオイ(Monochoria korsakowii Regel et Maack)
- 雑草モノグラフ(7)