日本の中小企業金融とABLの推進 : 担保融資の再評価
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概要
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日本の中小企業金融における、日本従来の金融特徴は複数行取引である。複数行取引はリレーションシップ構築の妨げになるものの、銀行と中小企業の双方に大きなメリットをもたらすために、複数行取引をなくすのは困難であるといえる。一方、担保・保証が銀行のモニタリングと代替関係にあるとして、クレジット・スコアリング等の無担保・無保証による新しい融資手法が導入されてきているが、それには限界があり、また担保と銀行のモニタリングは代替関係ではなく、むしろ補完関係であるといえた。しかし、従来の不動産担保に依存した貸出には大きな問題があるため、担保による新しい融資手法として、ABLを推進する。ABLは、複数行取引と不動産担保貸出の問題を解消し、さらには複数行取引の長所を享受することができる貸出手法である。よって、ABLの導入が日本の金融慣行と照らして、中小企業金融を活性化するうえで有効であると思われる。指導教員:安田行宏(経営学部) 日銀グランプリ第4回(2008)佳作
- 日本銀行の論文
- 2008-00-00
日本銀行 | 論文
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