蕾切りLAハイブリッドユリ切り花におけるショ糖処理が切り花品質と糖含量ならびに貯蔵後の切り花品質に及ぼす影響
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概要
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LAハイブリッドユリにおいて,蕾切り切り花のショ糖処理による開花促進の実用性を検討した.'メノルカ'を3段階(第1花の花蕾長3,5,7cm) の蕾の大きさで採花し,5%ショ糖溶液あるいはショ糖を含まない溶液に保持した.ショ糖処理区では,すべての花蕾長で,出荷適期の切り花(花蕾長9cm) が得られ,これらの切り花は慣行切り花と同等以上の切り花品質となった. 一方,無処理区でも花蕾長5cmおよび7cm区では,出荷適期の切り花となったが,慣行切り花に比べて花持ちが劣り,5cm区では花色の発現も劣った.出荷適期時における花被中の糖含量は,ショ糖処理区では,慣行切り花の1.7~3.5倍であったのに対して,無処理区ではO.2~0.4倍と極わずかであった. 蕾切り切り花の貯蔵による出荷調節を花菅蕾6cmで採花した切り花で検討した. 5%ショ糖,200mg/literの8-HQSおよび100μMのジベレリンを含む溶液で生けたまま室温5℃で0,5,10,15日間貯蔵した後,出荷適期まで開花させた切り花では,10日間までの貯蔵で慣行切り花と同等以上の切り花品質となった.以上の結果, LAハイブリッドユリ'メノルカ'では,花蕾長3cm以上で採花した切り花を5%ショ糖と200mg/literの8-HQSを含む溶液で開花促進を行うと,慣行切り花と同等以上の品質の切り花を得ることができた.また,花蕾長6cmで採花し,室温5℃で貯蔵した後,出荷適期の切り花まで開花を促進させることで,高温期における出荷期を10日間程度延長できることが示唆された.
- 和歌山県農林水産総合技術センターの論文
- 2011-03-00
和歌山県農林水産総合技術センター | 論文
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