系統農協組織改革と北海道の位置
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概要
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1947年に農業協同組合法(以下,農協法と略する)が制定されてから,63年が経過する.韓国,中国などから一つのモデルとされてきた日本の系統農協組織(全国連―県連―農協)は,戦後の農業発展に大きな役割を果たしてきたといえる.しかし,一般国民を巻き込んだ,政財界を中心とする農業・農協組織に対ーする厳しい批判のなかで,全霞農協中央会は1991年の第四回全国農協大会で「事業2段,組織2段」の系統組織再編を提案し,決定をみた.都道府県段階の連合会を清算して全国連に統合し,その機能を合併農協及び統合連合会(全国連)に移管するというのがその内容である.いわゆる「中抜き2段階」の改革方針である.本論文では,以上の提案により都道府県段階の連合会中心に進められてきた「中抜き2段階」の改革における北海道・ホクレンの選択とその後の20年の取り組みについて,その時系列的整理を踏まえながら検証を試みるものである.
- 北海道大学農学部農業経済学教室の論文
- 2011-03-00