ノリ養殖漁場を考慮に入れた有明海湾奥浅海域における流動解析
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概要
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近年、有明海環境異変が懸念され社会問題にまで発展している。有明海は、九州西部に位置し深く入り込んだ閉鎖性の高い九州最大の内湾である。日本最大の潮位差と豊かな干潟を有し、二枚貝を始めとした水産資源が豊富であり、冬季には湾奥部干潟域を中心として広大な海域でノリ養殖が行われている。有明海環境異変とは、二枚貝を中心とする豊かな漁業生産量の減少とノリ養殖生産量の不安定化であり、その要因としては、干潟面積の減少、底泥の細泥化、赤潮の増加、流速の減少、過剰生産、乱獲等々が挙げられている。しかしながら、それらの諸現象について、定量的かつ経年的な状況把握が十分にできていないのが現状である。現在、有明海の漁場環境の再生、安定化についての取組が各地で進められており、水質や底質等の状況を定量的、かつ経年的に把握し、環境変化の要因・メカニズムを解明することが喫緊の課題となっている。本研究では、その第一歩として、ノリの成長を促す重要な要因の一つである潮流速について、2次元単層モデルを用いたシミュレーションを行った。
- 九州大学大学院農学研究院の論文
- 2010-10-00
九州大学大学院農学研究院 | 論文
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