組織培養によるコナラのクローン増殖
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概要
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近年、岐阜県においてナラ枯れによるコナラの被害が拡大し、問題となっている。現在のところ、有効な対策が確立されておらず、被害の抑制には多方面からの検討が必要と思われる。その一つに、松枯れでも行われている抵抗性個体の選抜が考えられる。コナラの被害林分には、カシノナガキクイムシの穿孔を受けて、枯れる個体や枯れない個体が存在する。枯れる個体はナラ枯れに対する感受性が、枯れない個体はナラ枯れ抵抗性が、高い可能性がある。しかし、コナラにナラ枯れ抵抗性があるかどうかは確認されておらず、これを明らかにするには検定などが必要である。病害虫抵抗性に関する検定では、クローン苗に病原菌などを人工接種する方法が行われている。しかし、コナラは挿し木やつぎ木が困難な樹種といわれており(最新バイオテクノロジー全書編集委員会)、クローン苗の育成が容易でない。そこで、これらに代わるクローン増殖法として、組織培養を検討した。
- 岐阜県森林研究所の論文
- 2010-03-00
岐阜県森林研究所 | 論文
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