岡山県赤磐市における気温の年次変化とモモ・ブドウの生育との関係
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概要
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岡山県赤磐市において、気温変化が露地栽培のモモ'清水白桃'および簡易被覆栽培のブドウ'ピオーネ'の生育に及ぼす影響について把握することを目的に、1981年以降、過去28年間の気温観測値と生育調査結果との関係を解析した。1981年に対して2008年は、モモについては、満開日と収穫開始日がそれぞれ6.0日、9.8日早まったと推測され、満開日の早期化は、12月から3月の気温上昇に起因すると考えられ、収穫開始日の早期化は、満開日から収穫開始日までの生育日数に変化がなかったことから、満開日の早期化に起因すると考えられた。しかし、1月から5月の気温は顕著な上昇傾向を示していないため、今のところ満開日と収穫開始日の早期化は温暖化の影響とは判断できないと考えられた。ブドウについては、落葉終了日が16.2日遅くなったと推測され、10月の最高気温の上昇に大きく起因すると考えられた。以上の結果から、岡山県赤磐市のブドウにおいては、温暖化、特に最高気温の影響がすでに現れはじめている可能性が高いことが示された。
- 近畿中国四国農業研究協議会の論文
- 2010-03-00
近畿中国四国農業研究協議会 | 論文
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