実エンドウ(Pisum sativum L.)'紀の輝'および'きしゅううすい'の栄養成分と登熟過程における糖組成の変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
実エンドウ'紀の輝'と'きしゅううすい'の栄養成分、特に熟度進行に伴う糖組成の変化について、夏まき年内どり、秋まきハウス冬春どり、秋まき春どりの各作型で調査した。1.基礎6成分について、両品種に明確な差は認められなかった。ビタミンAおよび必須アミノ酸は、'紀の輝'でやや多く、ビタミンB1は'きしゅううすい'で多かった。ビタミンB2、C、Eおよび葉酸については、両品種ともほぼ同等であった。2.各作型において、莢の外観から判断した適熟となるまでの日数は、両品種に顕著な差が認められず、夏まき年内どりでは開花後36日、秋まきハウス冬春どりでは77日、秋まき春どりでは38日であった。3.品種および作型にかかわらず、熟度の進行とともに、総糖含量は増加傾向を示した。ただし、Scrは、収穫適期前後でピークを迎えた後に減少した。一方、収穫適期前後から、ラフィノース族オリゴ糖が発現し、増加傾向が認められた。4.秋まき春どりでは、'紀の輝'は、'きしゅううすい'よりも子実のラフィノース族オリゴ糖の発現速度が速く、熟度進行が速いことが明らかとなり、ラフィノース族オリゴ糖の含量が収穫適期の判断基準の指標となり得ることが示唆された。
- 近畿中国四国農業研究協議会の論文
- 2010-03-00
近畿中国四国農業研究協議会 | 論文
- スプレーカーネーションの夏切り作型における2年据え置き栽培法
- キュウリアスコルビン酸オキシダーゼ遺伝子のプロモーターの傷害誘導性シスエレメントに結合する新規タンパク質
- ウシのこすり付け行動における硬質ダクトホースの利用性
- 連動スタンチョンの繋(けい)留時間の違いが黒毛和種繁殖雌牛の採食と行動に及ぼす影響
- 酸性デタージェント繊維(ADF)測定の迅速化