水の潜熱を利用した根圏および地上部冷却による施設生産における作物生育環境の改善に関する研究
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概要
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わが国の夏期の気温は多くの作物にとって適温以上で、生育に悪影響を及ぼす。特に、ハウス内が高温となる施設園芸では影響が大きい。気象庁のデータでは2004〜2008年8月の東京での日平均気温は27.7℃、最高気温は31.5℃である。30年前に比べてそれぞれ1℃および0.9℃上昇しており、近年、夏期の高温が問題となる頻度が増えている。巽らは10種類の野菜で光合成と気温との関係を調査し、比較的低温性の作物であるイチゴ、ハクサイ、カブ、レタスだけではなく、ナス科の野菜でも気温が30℃以上ではCO2同化速度が低下し、35℃を超えると著しく低下することを報告している。鳥生らも、トマトでは25℃、キュウリやメロンでも30℃付近をピークにそれ以上の気温では光合成速度が低下することを報告している。夏期の高温は光合成速度の低下以外にも、花粉稔性の低下、着果不良、裂果、など様々な園芸生産上の問題を引き起こす。そのため、多くの園芸作物で夏期の作型には高温対策が必要である。
- 農業技術研究機構野菜茶業研究所の論文
- 2010-02-00
農業技術研究機構野菜茶業研究所 | 論文
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