最近の中国ナマコ事情と陸奥湾産ナマコの対応方向
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概要
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昨年のアメリカに端を発した世界経済不況の嵐と中国産養殖ナマコの増大などによって、中国国内のナマコ市場は昨年末にかけて買い手不在の状況となった。中国国内の輸入卸の段階では荷が動かず、そのことによって日本国内の加工業者でも大量の在庫を抱える事態となった。そのため日本国内、とりわけ陸奥湾や瀬戸内などでは浜値が大幅に低下し、これまでナマコ景気に沸いた各浜では先行き不安の中で新年を迎えることになった。他方そうした中にあっても、年末あたりから陸奥湾産のナマコに対し引きが入り始めるなど荷の動きも確認されており、中国国内の需要動向の変化も伺えていた。そして新年明けから中国の旧正月にかけて、中国国内のナマコ市場は徐々にではあるが好転の兆しが見えるようになってきた。現在の中国のナマコ市場は力強さを取り戻しつつあるようにも思える。しかし未だどの辺に落ち着くのか明確に判断できる状況にはない。本稿でこれまで筆者が中国国内及び日本国内での調査によって得られた様々な情報を紹介しながら、中国国内のナマコ事情とそれを踏まえた陸奥湾産ナマコの今後のあり方についてまとめておきたい。
- 弘前大学農学生命科学部の論文
- 2009-12-00
弘前大学農学生命科学部 | 論文
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