犬の肥満細胞腫における分子診断と分子標的療法
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概要
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チロシンキナーゼ阻害薬イマチニブは異常なチロシンキナーゼを標的とした低分子化合物である。犬の肥満細胞腫では、c-kit遺伝子エクソン11の変異が腫瘍の発生に深くかかわっている場合があり、特に高グレードの肥満細胞腫では重要と考えられる。このため、c-kit遺伝子エクソン11に変異を有する症例では、チロシンキナーゼ阻害薬イマチニブによる分子標的療法が有用と考えられる。本研究は犬の肥満細胞腫における分子標的薬イマチニブの効果を検討した。症例には肥満細胞腫の犬21症例を用いた。21症例中10症例で明らかな抗腫瘍効果がみられ、KITに変異を有していた5症例は全ての症例において効果がみられた。c-kit遺伝子エクソン11変異の検出はイマチニブの効果を予測する上で有用と考えられた。
- 日本獣医生命科学大学の論文
日本獣医生命科学大学 | 論文
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