個体別体外受精による黒毛和種の生産(第2報)
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概要
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肉質の期待できる牛胚の生産を目的として、枝肉成績4等級以上の黒毛和種の卵巣を用いて、個体別に体外受精を実施し胚を作成し、体外受精胚の利用の現状を調査するとともに、作成した胚を乳肉複合経営農家に供給し、移植、生産、肥育を実施し、出荷後の枝肉格付け成績、販売価格について検討した。1)石川県内における体外受精胚の受胎率は40%であった。2)体外受精胚の在胎日数は、体内受精胚より5日程長く、生時体重は、人工授精由来産子より重い傾向が認められた。3)体外受精由来産子の育成中の損耗率は、20%と高かった。4)肥育された成績は人工授精による産子の成績と遜色はなかった。以上から、個体別体外受精胚は、利用する形態を整えれば一般の和牛と同等の収益性が期待できることが示唆された。
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