アゼガヤの防除に有効なExserohilum rostratumのスポンジを基材とした二段階培養による分生子生産
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概要
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微生物除草剤は、雑草を対象に化学農薬と同様の方法で施用されるが、環境中への影響が小さいことが期待される。用いられる微生物の多くは植物病原糸状菌で、有効成分として分生子や菌糸片が使われている。アゼガヤの防除に有効なExserohilum rostratum MKY3010を九州において分離したが、本菌は液体培地中で分生子を形成しない。そこで、スポンジを基材とした二段階培養を検討した結果、E. rostratumは液体培地中のスポンジで菌糸体を十分に増殖し(第1段階)、その後、空気中に曝露させることによって多数の分生子を形成した(第2段階)。この二段階培養法により、5日間で培地1リットル当り5億個の分生子が生産された。得られた分生子は、寒天平板培地で培養した場合に比べて大きさが極めて均一で、発芽率や付着器形成率が高く、アゼガヤに対する病原性が認められた。これらから、スポンジを基材とした二段階培養法はE. rostratumの分生子生産に有効で、本菌を微生物除草剤として展開するツールとなる可能性が示された。
- 南九州大学の論文
- 2009-04-00
南九州大学 | 論文
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