四万十川の一流域における流量、および窒素、リン、無機イオン負荷量の日単位連続評価法
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概要
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四万十川上流の一流域(815ha)河川において2000年3月16日から2003年3月15日の3年間に実測された離散的な日流量データ、窒素、リン、無機イオンの濃度データから連続した日流量、濃度を生成・補完する手法を考案、検討した。以下にその要点をまとめる。1)流量、濃度について2週間に1度の手計測データ、あるいは欠測のため連続性が絶たれた自動測定データから日単位の連続データを生成・補完する手法を考案した(補完法)。本法によって補完された数値と実測値のあいだにみられる"系統的な偏り"は、流量区分ごとに修正係数を導入することなどにより修正された(修正補完法)。2)修正補完法により修正された数値の比率誤差は、流量が±40%、濃度が-13〜+30%、負荷量が±40%程度であった(負荷量は過大な修正補完流量と濃度の組み合わせを除いた場合)。また河川水の実質的な積算誤差は、流量が±17%、負荷量が±18%程度であった。3)山林水A(43ha)の流量、濃度は、5箇所における山林水の平均比流量、平均濃度を山林水Aの修正補完流量の関数として表わすことにより、全山林(622ha)へ拡張可能であることが明らかになった。4)修正補完法と山林水拡張法を用いて計算された全山林、流域の年間流量は、同法により計算された蒸発散量が実測流量より推定した蒸発散量に符合したことなどから、おおむね妥当な数値であると考えられた。
- 2008-03-00
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