佐鳴湖ヨシの水質浄化機能と刈り取り後の飼料利用技術
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概要
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佐鳴湖の水質浄化のために植栽されたヨシの刈り取り後の有効活用方法として、動物用飼料利用について検討した。まず、ヨシの資源特性を把握するため2007年5月から10月まで佐鳴湖沿岸に生息するヨシの生態調査を実施した。刈り取り時期を5月から10月まで分けた場合、6月および10月の年2回刈り取る方法が最も水質浄化効果は高く、これにより、資源として6月および10月に利用可能となり、その量は佐鳴湖全体で約50トンであることが判った。飼料としてはその形質などから6月刈り取りのヨシを利用するのが適当と考えられた。また、6月のヨシについてその飼料特性を分析した結果、ヨシはタンパク含量が高く、サイレージ発酵に適しており、農薬や重金属等は含まれていないため安全で良好な飼料として利用できる可能性が示唆された。さらに、誰がどのように飼料調製し、また利用するのか検討し、佐鳴湖の環境問題に取り組んでいるNPOと協力して、市民参加によるヨシ刈りイベント・飼料作りを実施し、調製した飼料を浜松市動物園等で利用するという一連のヨシ管理システムを構築した。
- 静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センターの論文
- 2009-02-00
静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター | 論文
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