ニワトリとウズラのリアルタイムPCR解析における内在性コントロール遺伝子の検討
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概要
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リアルタイムPCRを用いた遺伝子発現定量解析における内在性コントロール遺伝子として2種類のハウスキーピング遺伝子、ACTG1およびGAPDHを検討した。リアルタイムPCRは、18羽のニワトリの上皮組織、ならびにニホンウズラの脳、心臓、膵臓、肝臓および精巣より抽出・精製したRNAを材料とし、ランダムプライマーによる逆転写反応産物を鋳型にニワトリの塩基配列情報をもとに設定したプライマーを用いて行った。ニワトリの18個体間におけるCt値の最大差分は、ACTG1で1.36サイクルおよびGAPDHで4.04サイクルを示し、遺伝子発現最に換算すると、それぞれ2.57倍および16.45倍の変動幅があることが明らかとなった。一方、ウズラの6組織間におけるCt値の最大差分は、ACTG1で3.39サイクルおよびGAPDHで2.62サイクルを示し、それぞれ遺伝子発現量として10.48倍および6.15倍の変動幅が認められた。したがって上皮組織を用いたニワトリ個体間における比較解析の内在性コントロール遺伝子にはACTG1が適しており、ウズラの組織間での比較解析にはACTG1よりもGAPDHの方が好ましいものと考えられた。以上の結果より、遺伝子発現定量解析に際しては、個々の実験系に最適な内在性コントロール遺伝子を選択する予備実験の実施が必須であるものと考えられた。
- 2007-03-00
著者
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