水辺環境の保全を目的とした構内ビオトープの造成
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概要
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水辺環境の創出と保全を目的として、信州大学農学部構内でのビオトープの造成を試みた。造成場所は構内農場とし、基盤工には、郷土資材として演習林内の礫とマサ土を用いた。また、水際とのり面の緑化のため、周辺地域から水生植物、スゲ属植物、灌木類を導入した。動植物相の変化について、植物、水生昆虫(トンボ類)および鳥類について調査を行った。造成前は外来牧草類の疎らな草原であったが、造成1年後には、1年生?越年生の雑草類の優占する群落となり、湿生の草本類の増加と木本類実生の新規参入も認められた。トンボ類は異なる環境に生息する10種が確認された。鳥類は19種が確認されたが、普通種が圧倒的であり、遅れて水辺、農耕地、森林に生息する鳥類がそれぞれ侵入時期をずらしながら少数確認されるようになった。動植物相と物理的環境の複雑な関係も認められたことなどを踏まえ、構内ビオトープの意義について検討した。
- 信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センターの論文
- 2006-03-00
信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター | 論文
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