信州大学農学部附属AFC西駒ステーション演習林のショウジョウバエ相について
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概要
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中部山岳域におけるショウジョウバエ群集の生息状況を調査するために、信州大学農学部附属AFC西駒ステーション演習林とその周辺でショウジョウバエを採集した。最も標高の低い小黒川キャンプ場(1025m)ではDrosophila simulansなどの人家性のショウジョウバエが優占していたが、西駒演習林内では標高や植生ごとに異なる森林性のショウジョウバエが出現した。特に最も標高の高い森林限界直下の針葉樹林(2450m)では、D. alpinaやD. maculinoaaといった高山性の種が優占し、高地の山岳環境をよく反映していた。D. simulansなどの人家性の種は西駒演習林内ではほとんど見られなかったことからも、今回の結果は、低地から高山帯にかけての人為的撹乱の少ない山岳環境におけるショウジョウバエ群集の構成を表していると考えられた。
- 信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センターの論文
- 2005-03-00
信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター | 論文
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