光重合型レジンシートを応用したスプリント製作の試み
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概要
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スプリント療法は顎機能障害患者の治療に広く用いられている｡その製作法は,ワックスアップ後,通法に従い埋没し透明レジンで重合する方法,常温重合レジンを盛り上げる方法,既製レジンシートを加熱圧接後,咬合画面を常温重合レジンで完成させる方法などが一般的である。本論文では,咬合床用材料として試作されたシート状の光重合型レジンを応用したところ,短時間で精度のよいスプリントが製作可能であったので,その製作法を紹介するとともに,臨床応用を報告する｡1．製作法：咬合器に装着した作業模型に光重合レジンシート試料を圧接成型した後,咬合面形態を整えた。作業模型ごと光重合器内で重合した。咬合調整後に作業模型から取り外し,研磨して完成させた。製作時間は約50分であった｡また,作業模型が破損することはなかった。2. 臨床応用結果：寸法精度に優れ,試適時に調整は殆ど必要なく,歯列への適合性も良好であった｡問題点として,重合後のレジンにやや弾性が不足しているため,辺縁や咬合面の薄い部分に亀裂や破折が認められた。これらの結果から,光重合型レジンシートによるスプリントは,臨床応用が十分に可能と思われた。Occlusal splint therapy is widely used in TMD patients, but sometimes manufacturing the splint can become a lengthy procedure. An existing light-curing resin sheet material was clinically tested as an occlusal splint material with the purpose of fabricating splints in a reduced period of time and with an easy and accurate occlusal adjustment. The light-curing resin sheet is placed on the cast, pressed, moulded and trimmed to proper fit; and then the splint is photopolymerized. This material has an excellent dimensional stability, but when thickness is reduced, it becomes fragile. If its elastic properties were improved, it could be used clinically as a routine splint material.
- 新潟歯学会の論文
- 1995-08-00
新潟歯学会 | 論文
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