双極導出表面筋電図測定における神経支配帯の妨害およびその一低減方法
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概要
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従来,双極導出表面筋電図を神経筋疾患の診断,電動義肢の制御等に役立てようとする研究が行われている.しかし,筋電図評価パラメータ(積分値平均電位,平均周波数等)は導出表面電極の装着位置により異なった値を示す.ここでは,神経支配帯と表面電極の位置関係の変化が表面筋電図測定を妨害することの影響を検討し,更にその影響の低減方法について述べる.神経支配帯とは筋肉内で神経終板が集中している部分であり,筋活動電位はこの部分で発生し筋線維上を伝搬する.神経支配帯と表面電極との位置関係が与える種々の影響を検討するため,空間的表面筋電図発生モデルを構築した.このモデルにより動的運動時表面筋電図波形を合成し,評価パラメータの値の変化を実測波形と比較した.なお,被験筋は上腕二頭筋である.次に,このシミュレーション結果を参考にして,神経支配帯の数が少ない場合における神経支配帯の影響の一低減方法を提案した.提案した低減方法は神経支配帯の位置を特定する必要がないため臨床応用に適していると思われる.
- 電子情報通信学会の論文
- 1991-03-00
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