DLC膜の海洋中への適用
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概要
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船舶や海洋構造物など、海洋・沿岸部で用いられる構造用鋼、機械要素鋼部品などの鋼材は、海水暴露下での長期の使用に耐える必要がある。このような鋼材の耐食性は、(1)鋼中へNiやCrといった希少元素を高濃度で添加することにより、鋼材そのものの耐食性を向上する手段(高耐食鋼の使用)、(2)塗装やめっきなどを利用した、犠牲防食、電気防食などの手段、により確保されることが多い。高耐食鋼は基本的にメンテナンスの必要がなく、数十年以上使い続けることができることが利点である。しかしながら、近年の希少元素の枯渇化・高騰化に伴い、耐食鋼の低合金化が進んでおり、耐食性不足による構造物・機械要素部品の破損が問題となっている。本研究ではDLC膜の優れたトライボロジー特性、化学安定性に着目し、海洋中用構造用鋼の防食皮膜としての適用を目指す。本研究は、海洋・沿岸部で用いられる鋼材に強く求められる特性に対して、DLC成膜という表面改質処理の観点からアプローチを試みるものである。
- 東京都立産業技術研究センターの論文
- 2009-12-00
東京都立産業技術研究センター | 論文
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