微生物遺伝資源事業の情報管理システムの開発
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概要
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農林水産省は農林水産生物遺伝資源事業の5部門の一つとして微生物遺伝資源事業を1985年(昭和60年4月)に発足させた.農林水産省下の13の専門研究機関を協力機関(サブバンク)とし,これらの機関で保存する微生物株の保存目録を作成することが急務とされた.そこで保存株のデータベースの作成,保存目録(登録株目録,配布株目録)の作成・印刷のプログラム開発を行った.細菌,放線菌,酵母,糸状菌,マイコプラズマ,リケッチア,植物・動物ウイルス,ファージ,原虫の10種類を対象とし,使用機器構成はパーソナルコンピュータで,dBASE III PLUSで開発した.登録される微生物株はパスポート情報(登録番号,微生物学名または英名,株名,提供者名,分離者/同定者名,分離源/宿主,採集地,受入年,配布の可否,病菌区分,人畜危険度,文献,特性,特徴など)が提供され,これに基づいてデータベースが作成される.ファイル名の作成,センターバンクの受入記録,保存株チェック,分譲可否のチェック,データの入力/修正,データの画像表示,データの入力チェック用印刷,カタログファイルの印刷,目録印刷などが画面との対話形式で指示を与えれば自動的に進行する.目録は登録株目録,配布株目録が印刷される.登録株目録は登録された全微生物株の目録で微生物遺伝資源事業にかかわるセンターバンク,サブバンクの研究室の登録株の管理に資する目的で作成される.配布株目録は配布/分譲される微生物株の目録で,これは公開される.両目録とも学名/英名順に登録番号,学名/英名,同定者名,分離源/宿主,分離年,採集地名,受入年,人畜危険度,文献,微生物株の特性,特徴などが印刷される,さらに登録番号順の学名/英名リストが印刷される.また同時にテキストファイルとしても出力されるので,ワードプロセッサーで編集,印刷も可能である.
- 農林水産省農業生物資源研究所の論文
- 1989-12-00
農林水産省農業生物資源研究所 | 論文
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