クローンウシ胎仔におけるLeptin遺伝子,POU5F1遺伝子CpGアイランドのエピジェネティック状況の解析
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概要
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着床後における数多くの発生異常や胎仔の死亡は、核移植クローン動物の作出における問題点である。ゲノムDNAメチル化状態の異常は、クローン動物の低生存率の原因の一つである。哺乳類のゲノムDNAのハウスキーピング遺伝子の転写開始点近傍、および多くの組織特異的遺伝子領域にはCpGアイランドが位置する。CpGアイランドのDNAメチル化状態が正しく連続して起こる機構が、細胞・組織・器官の特徴を決める細胞種特異的な遺伝子発現に必須である。本研究で我々は、人工授精と核移植によって作出された妊娠48日および59日目のウシ胎仔とその胎盤におけるLepin遺伝子、POU5F1遺伝子のCpGアイランドのDNAメチル化状態を解析した。DNAメチル化は、クローンの胎仔、胎盤、子宮内膜組織において異なっていることを、バイサルファイトシークエンス法およびパイロシークエンス法によって確認した。ウシのLepin遺伝子、POU5F1遺伝子に見いだしたこれらの組織特異的DNAメチル化可変領域において、核移植により作出された胎仔では、人工授精により作出された胎仔に比べDNAメチル化状態の変化が大きかった。
- Japanese Society of Animal Reproductionの論文
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