着床遅延マウスおよび分娩遅延マウスにおける子宮NK細胞の分化と消失
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
マウス子宮NK(uNK)細胞の消長と着床、分娩の関連を解明するため、着床遅延(DI)または分娩遅延(DP)を誘導したマウスにおける子宮NK細胞の形態について観察を行った。DIマウスは妊娠3日に卵巣を摘出し、その日から1日2mgのプロジェステロンを反復投与することで作製した。分娩遅延マウスは妊娠15日または17日からサンプリングを行った日まで、妊娠マウスに24時間ごとに前述の量のプロジェステロンを反復投与することで作製した。妊娠8日のDIマウスではuNK細胞はPAS陽性顆粒を獲得していた。しかしながら対照群と比較すると、DIマウスのuNK細胞は小さくその分化は遅れていた。妊娠19-21日のDPマウスでは、間膜腺は維持されており、その中にuNK細胞も存在していた。妊娠21日のDPマウスでは、子宮NK細胞の顆粒は減少または消失していた。これらの結果から、着床はuNK細胞の分化に直接関与しないが、分娩はこの細胞の消失にプロジェステロンを介し、密接に関わっていることが示唆される。
- Japanese Society of Animal Reproductionの論文
- 2005-12-00
Japanese Society of Animal Reproduction | 論文
- 人工胎盤によるヤギ胎仔の灌流培養 (1994年度家畜繁殖学会シンポジウム)
- PZM-3あるいはウシ胎児血清を添加したPZMにおけるブタ単為発生胚および体外受精胚の発生
- Hatanoラットの生殖研究への応用 (特集 生殖研究モデルラット--疾患モデルラットホームページ掲載系統から)
- 黒毛和種供胚牛の分娩をはさんだ反復過剰排卵処理
- 黒毛和種の卵胞刺激ホルモンを用いた過剰排卵処理に対する供胚牛の産次の影響