異種移植したブタ卵巣組織における卵胞と卵母細胞の発育と成熟およびその体外成熟培養
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概要
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異種移植して培養したブタ卵巣組織の胞状卵胞由来の卵母細胞を体外で培養して成熟させることができた。哺乳類卵胞の発育、成熟および閉鎖を制御している機構を理解し、卵胞選抜の分子機構を解明する研究のモデル動物としての最適条件を探るべく、ブタの卵巣組織片を成雌性複合免疫不全(SCID)マウスの腎漿膜下へ移植し卵胞発育における移植期間の影響を検討した。直径0.005mm以下の原始、直径0.1mm以下の1次および直径0.3mm以下の2次卵胞を含むが3次卵胞(胞状卵胞)を含まないブタ卵巣組織片を異種移植し、2および8週間後に直径0.5から3.0mmの胞状卵胞から卵子、卵丘複合体を回収し、これを体外培養して卵母細胞の成熟を評価した。移植2週間後の場合、17.6%の卵母細胞がmeaphaseIIまで成熟したが、移植8週間後の場合には卵母細胞の成熟は認められなかった。移植2週間後に3次卵胞まで発育した卵胞から回収した卵母細胞を体外培養することで、成熟させることができる培養系が確立した。
- Japanese Society of Animal Reproductionの論文
- 2005-12-00
Japanese Society of Animal Reproduction | 論文
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