体外生産ブタ胚の体外培養における培地中のピルビン酸塩/乳酸塩のグルコースへの置換時期が胚発生におよぼす影響
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概要
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実験1:体外生産ブタ胚をピルビン酸塩/乳酸塩を基質として添加した修正NCSU-37(IVC-pyr/lac)中で0、24、48、72、96あるいは、118時間培養した後に、基質をグルコースに置換した修正NCSU-37(IVC-glu)中でDay6(体外受精日をDay0とする)まで培養した。その結果、IVC-pyr/lac中で24時間あるいは48時間培養した場合に、それぞれ、24.4%および23.0%の胚盤胞期胚発生率が得られ、IVC-pyr/lac中で118時間培養した場合(14.5%)と比べて、有意に高い値を示した。しかし、IVC-glu中で118時間培養した場合(16.8%)と、ピルビン酸塩/乳酸塩からグルコースへと置換した場合(15.2%-24.4%)とを比較したところ、その値に有意差はなかった。実験2:培地中の基質としてのピルビン酸塩/乳酸塩のグルコースへの置換を、受精後、48、53、58あるいは、63時間に行い、体外生産ブタ胚の胚盤胞期胚への発生率を比較した。その結果、58時間後に置換した場合に、48、53および63時間の場合と比較して、有意に高い発生率が得られた。従って、体外受精ブタ胚の胚盤胞期胚への発生には、体外発生培地中のピルビン酸塩/乳酸塩のグルコースへの置換を、受精後58時間に行うことが有効であると結論された。
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