インゲンマメにおける,本葉切除により若返った初生葉の,二酸化炭素と酸素交換,蒸散,及び気孔抵抗の変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本葉摘葉後の、インゲンマメの初生葉における二酸化炭素交換速度、蒸散速度、酸素発生及び気孔抵抗の変化を調べた。二酸化炭素交換速度は、摘葉開始後直ちに増加した。蒸散速度は対照区では実験期間中徐々に減少したが、摘葉区では摘葉後3-4日から急速に増加した。気孔抵抗は、対照区では摘葉開始期頃までは3-4s・cm(-1)に推移し、以後増加した。摘葉区では、気孔抵抗は摘葉開始後4日目から低下した。二酸化炭素交換と酸素発生の測定による二つの方法で測定された光合成速度の間には密接な直線関係が認められた。酸素発生測定より求められた光合成速度は、二酸化炭素交換の測定より求められたものとに比較して、30%高かった。対照区では、いずれの方法で求められた光合成速度もこの実験期間中は低下したが、摘葉区では摘葉開始後直ちに急速に直線的に増加した。これらの結果より、インゲンマメにおける本葉摘葉後の二酸化炭素交換速度の増加は、気孔が関係しない光合成機構によるものと考えられた。
- 名城大学農学部の論文
名城大学農学部 | 論文
- パ-ソナルコンピュ-タによる粉末X線回折デ-タの検索(資料)
- ガマの葉キチナーゼ
- 各種の塩処理がアマランサスの成長,イオン含量ならびにグリシンベタイン含量とその生成酵素の発現に及ぼす影響
- トマト幼植物のカリウムとカルシウム吸収における相互作用
- ミオグロビン誘導体形成に対する乳酸発酵の影響