ヒカンザクラの開花の早晩性における地域間差,個体間差
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概要
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石垣を含めた沖縄における2000年開花のヒカンザクラについて、開花と出葉の早晩性を地域間差、個体間差を含めて比較検討した。調査地域は石垣市、八重瀬公園、与儀公園、琉球大付属農場、嘉数公園、八重岳の高、中、低位所、国頭村奥で開花の安定したそれぞれ50本前後を対象とした。3月2日に石垣市、3日に他の地域に出かけ開花度、出葉度を10レベルに分けて調査した。得られた調査結果の概要は次の通りである。1.地域間では石垣で開花は最も遅く、与儀公園もかなり遅く、八重岳の3区と八重瀬公園は最も早く、他の3区は同様で、4グループ間に有意性のある地域差が見られた。2.八重岳における標高差については高位所と低位所で早く、中位所は遅れる傾向があり、開花に対する350m程度の標高差は明確ではなかった。3.各調査区区おける個体間差はかなりの幅で見られ、これは実生系による栽植で異なった遺伝性を持つことによる当然の結果といえる。4.12月、1月の名護、那覇、石垣における日最低気温の推移にかなりの差が見られ、石垣における開花の遅れは冬季の温度の低下が遅れることによるが、与儀公園の遅れも同様に、市民生活に起因する要素も加わった温度上昇が主要因と考えられる。
- 琉球大学農学部の論文
- 2002-12-00
琉球大学農学部 | 論文
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