未成熟材における圧縮成長応力発生へのミクロフィブリル傾角の寄与
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概要
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スギ若齢木において、ミクロフィブリル傾角(MFA)と繊維方向成長応力の大きさを調べ、針葉樹未成熟材におけるMFAの圧縮成長応力発生への寄与を考察した。4年生クローンスギを様々な角度で人為的に傾斜させて生育させ、当年成長が停止した後に繊維方向の表面成長応力解放ひずみとひずみ測定部分のMFAを測定した。未成熟材であるためMFAは成熟材に比べ概して大きかったが、圧縮の成長応力が大きい部位ほどMFAは大きいという成熟材の場合と同様な結果が得られた。しかし、正常材から弱い圧縮あて材への過程で、成熟材では著しいMFAの増加が見られるが、未成熟材でのそれは僅かであった。未成熟材においても成長応力の発生は成熟材の場合と同様な機構で行われており、MFAは成長応力の大きさを制御する重要因子の一つであると考えられる。
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名古屋大学農学部附属演習林 | 論文
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