地すべりの変動地形解析による地塊運動特性に関する基礎的研究
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概要
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近畿地方中山間地域の地塊型平面すべり地を研究対象とし、59ヶ所の地すべり事例から地塊運動特性を研究した。それらの地すべり変動地形解析では、各部位の変動地形を形成した運動要素によって類型化し、平面形態は側部の変形の組合せが引張・引張の平面形態Iと、引張・剪断の平面形態IIに分類し、平面形態Iでは並進・平面的回転運動、平面形態IIでは並進運動をとり、その地塊運動によって各部位にその変形に応じた変動地形が現れることを明らかにした。また、地質調査結果によるすべり面構造解析では、地すべりの運動主体である主地すべり地塊とこれを規定する主すべり面を抽出し、平面形態Iでは底部すべり面が主となるすべり面構造I、平面形態IIでは底部すべり面と側部すべり面がクサビ構造をなすすべり面構造IIをとることを明らかにした。さらに、現場観測データによる地塊運動の解析、すべり面構造模型を用いた地塊運動の再現実験によって、地塊型地すべりの三次元運動機構とすべり面構造・地塊運動・変動地形の相互関係を明らかにした。 以上の結果をもとに、地塊型地すべりの対策手法を提言した。
- 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーションの論文
- 2002-03-00
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション | 論文
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