地域完結循環型脳卒中連携は一次予防,二次予防両者の危険因子の管理に有用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】静岡地区では2007年より一次予防と二次予防の地域完結循環型脳卒中連携を行っている.この地域完結循環型脳卒中連携の有効性を評価するため危険因子のコントロール状況を検討した.【方法】脳卒中ネットワーク連携パスに記載された延べ449例の診療所および病院における血圧,HbA1c,中性脂肪,LDLコレステロール,HDLコレステロール値を,一次予防及び二次予防に分けて 比較検討した.【結果】血圧は一次予防133.2/73.8mHg,二次予防132.4/75.6mHg,HbA1cは,一次予防5.5+0.5%,二次予防5.8+0.8%,中性脂肪,LDL-コレステロール,HDL-コレステロールは各々一次予防115.0+43.0m/dl,108.3+27.2m/d1,58.0+14.0m/d1,二次予防116.6+58.0m/d1,110.2+43.3m/d1,55.8+16.3m/d1でいずれの危険因子も一次予防,二次予防ともにガイドラインの目標値である,血圧140/90mHg未満,HbA1c6.5%未満,中性脂肪150m/d1未満,LDLコレステロール120m/d1未満,HDLコレステロール40m/d1以上を達成していた.【結論】地域連携登録患者の血圧,HbA1c,中性脂肪,LDL-コレステロール,HDL-コレステロールの平均値は一次予防,二次予防ともにガイドラインの目標値を達成していた.このことより当地区に おける地域完結循環型脳卒中連携は一次予防,二次予防ともに危険因子の良好なコントロールを達成するのに有用と思われる.
著者
関連論文
- 門脈圧亢進における胃微小循環動態の基礎的検討 : エンドセリンの意義について
- 繰り返す脳神経障害を呈した側頭動脈炎の1例
- 多発性脳梗塞患者における髄液SOD活性の検討
- きわめて限局した脳梗塞により変形視を呈した1例
- 顎跛行を呈した側頭動脈炎の1例
- 薬物乱用頭痛 (患者さんの背景・病態で考える 薬の選び方・使い方のエッセンス) -- (神経)
- プライマリケアにおける治療 (特集 プライマリケアのための見逃してはいけない神経症状の診かた) -- (頭痛)
- DPC分析システムによるデータフィードバックの試み
- 脳卒中のクリティカルパスについてのQ&A (特集 脳卒中--初期診療の疑問24--経験不足の不安を克服!)
- 群発頭痛の病態生理--視床下部と神経血管性頭痛 (第5土曜特集 頭痛のすべて) -- (頭痛の発症メカニズム)
- 急性期病院・リハビリテーション・診療所を結ぶ脳卒中発症者・リスク患者のための連携 : 静岡イーツーネット脳卒中医療連携システム
- 免疫固定法によるM蛋白検出とVEGF高値で診断したPOEMS症候群
- 地域完結循環型脳卒中連携は一次予防,二次予防両者の危険因子の管理に有用
- 発症原因の診断に苦慮した高度肥満を伴う若年性脳梗塞の一例