認識動詞構文と間スペース同定
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概要
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「太郎はUFO でないものをUFO だと思った」は自然だが、「太郎はUFO でないものがUFO だと思った」は不自然である。この違いは、前者の「UFOでないものを」が主節の要素であり、後者の「UFO でないものが」が従属節の要素であることによって生じる。前者の文では、「UFO でないもの」は現実スペースの要素a を表しており、そのa の信念スペースにおける対応物a’が「UFO だ」という現実スペースとは異なる属性を持つことを述べている。一方、後者の文では、「UFO でないもの」は信念スペースの要素a’を表しており、そのa’が同じ信念スペース中で「UFO だ」という属性を持つことを述べているので意味的に矛盾する。このことは、「A をB だと思う」構文の主節ヲ格句と従属節主語が同一指示ではなく間スペース同定関係にあることを意味する。本稿は、阿部(2002, 2010) および陸(2006) の分析を踏まえつつ、「と思う」構文の統語的、意味的構成を分析する。
- 2010-12-31
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