Reconsidering the Concept of Negative Politeness 'Enryo' in Japan
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概要
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本論文では,日本社会における"遠慮"の概念をネガティブポライトネスの視点から考察し,現代社会でいかに若者たちによって異なった概念で使用されているかを再考する。ブラウン&レビンソンのポライトネス理論と比較対照することにより,どのように新しい"遠慮"がネガティブポライトネス方略として表現されているかを指摘する。日本の伝統的な親しい二者関係を基盤とする,思いやりや対人配慮の心性は失われつつあり,遠慮という言葉を若い世代は便利なポライトネス方略として採用している。本来,遠慮とは相手の要求を配慮するものとして協調的な概念で使われてきたのに対し,現代では自分の自己的な欲求(他者に邪魔されたくない,踏み込まれたくない欲求)を満たす目的で使われている。その欲求はブラウン&レビンソンが提出したネガティブポライトネスの概念と非常に近い概念と言える。この共通点を分析することにより,いかに日本の現代社会において若い世代の人たちが異なった種類の人間関係を生きているかを指摘する。
- 2012-03-01
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