弾性波速度の分散特性を用いた岩盤の透水係数イメージング手法に関する実験的研究
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概要
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弾性波の分散を利用した岩盤の透水性評価手法の開発を目指し,室内試験および原位置試験による基礎的な検討を実施した。流体で満たされた岩盤中を弾性波が伝播する際には,周波数に応じた固体と流体との相互作用により速度と減衰率が変化する分散現象が生じその周波数特性と透水性との相関性を示す理論が提案されている。本稿では,弾性波の分散と透水性との関係について数値実験を実施し,次いで室内試験を実施した。その結果,透水性の異なる花崗岩試料に対して,異なる分散特性が認められ,理論式と整合することを確認した。さらに,周波数に依存した弾性波速度の分散が原位置で測定可能かどうかを検討した。その結果1.5mから70mの孔間で0.8kHzから80kHzの周波数帯において分散現象の可能性が高い試験結果が得られた。孔間距離1.5mで,発振周波数が20kHzおよび40kHzの弾性波トモグラフィ測定を実施し,地球統計学的手法を利用した試解析により透水係数断面を得た。得られた透水係数断面中央付近のボーリングを用いて透水試験を実施し,推定透水係数と比較したところ,両者の良好な一致が認められた。
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