重症特発性肺動脈性肺高血圧症に対しImatinibを使用した1例
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概要
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雑誌掲載版61歳男性。患者は腸閉塞3回の既往があった。4年前に労作時呼吸苦で近医に低酸素血症を指摘され、著者らの施設へ紹介受診となり、右心カテーテル検査でmPA高値(45mmHg)から特発性肺動脈性肺高血圧症と診断された。酸素吸入とベラプロスト投与、ボセンタン、シルデナフィルを併用したが、肺動脈圧の上昇、右心不全の増悪でエポプロステノールが導入された。だが今回、右心不全の増悪で再入院となり、心音・呼吸音に異常なく、全身に皮膚紅潮、頸静脈怒張、両下肢に浮腫が認められた。また、X線では心拡大と左右肺動脈の著明拡張、心電図では洞調律で右房負荷所見がみられ、心エコーでは心室中隔は拡張した右室に圧排され扁平化していた。エポプロステノールを漸増したが、経過中に肺炎、敗血症、腸閉塞等を来して血行動態や酸素化が不安定となりイマチニブを追加投与した。その結果、症状や検査値は改善したが、肺炎・腸閉塞で内服を中止し、最終的に死亡となった。
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