思春期の子どもを持つ母親のアイデンティティと親子関係
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概要
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本研究は、岡本(1996) の育児期の女性のアイデンティティ様態の捉え方をモデルとして、思春期の子どもを持つ中年期の母親のアイデンティティ様態を、個としてのアイデンティティの達成と母性意識の確立という2つの次元から捉え、アイデンティティ様態と親子関係について検討することを目的とした。150人の母親に質問紙調査を行い(有効回答69)、個としてのアイデンティティ達成度と母性意識の高さにより、統合型、伝統的母親型、独立的母親型、未熟型の4つのタイプに分類し分析した結果、伝統的母親型や統合型の母親は、「子どもへの献身と密着」の感情が高く、独立的母親型の母親は、「子どもの成長に対する寂しさ」の感情が低いことが分かつた。4つのアイデンティティ様態別に17人の母親に個別に面接を行った結果、アイデンティティ様態によって著しい相違がみられた。統合型の母親は、不安や葛藤を抱えながらも思春期の子どもと積極的に係わっており、伝統的母親型や未熟型の母親は、子どもとの問に不安や葛藤が多く、特に未熟型の母親は、自分自身への不満もみられた。一方、独立的母親型の母親は、子どもとの間に不安や葛藤はあまりなく、互いに独立性を認めていることが伺われた。
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