市場と投資競争
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿では市場構造が研究開発及び広告への投資に与える効果に関する実証分析を行った。ミクロレベルで見た研究開発及び広告投資への関与の有無に着目し、各投資関数をサンプルセレクションモデルにより推定した。その中で、市場シェアと集中度とを戦略的投資への関与に関する潜在変数として用いることにより、市場構造が企業の投資競争へ及ぼす効果を検証した。日本企業のデータによる推定結果は次の通りである。第一に、市場集中が進むほど研究開発競争に参加する企業の比率は増加し、その一方で広告競争に参加する企業の比率は低下する傾向が見出される。第二に、価格費用マージンと研究開発及び広告投資強度との間にはいずれも正の関係が有意に見られ、また広告投資は研究開発投資に比べてより敏感に価格費用マージンに反応することが確認される。第三に、市場シェアの及ぼす効果については研究開発投資と広告投資とで異なり、研究開発投資への関与には有意な効果は見られず、広告投資のみについてその効果が認められる。最後に、研究開発と広告との比重については市場シェアからの影響は見出されず、集中度と価格費用マージンとによる広告への正の効果が確認される。また業種による広告投資比重の違いについては食品は相対的に高く、工業製品、素材産業は相対的に低い傾向が見出される。
- 2011-12-28
論文 | ランダム
- 田村栄一郎著, 『日本の教育とナショナリズム』, B6判, 251ページ, 2500円, 明石書店"
- 講義中の私語抑制対策に関する効果測定--座席指定とTAによる見回り実施に対するFD評価項目の比較検討
- 333 青年問題と教育 : 青年期諸制度の展開過程分析のための試論(III-3部会 子ども・青年)
- 地域社会における父母の学校への態度の分析 : 依存・参加・協力関係を指標として(I-2部会 地域と教育)
- 文化財防災(90)女人高野 室生寺