近江湖西地域における山岳寺院の変遷―絵図と寺院遺構の分析から―
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概要
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本稿では学際的研究の立場から近江湖西地域における山岳寺院の変遷について迫った。湖西地域では山岳寺院に直接つながるような史料は非常に乏しく、限られた資料を手掛かりとして考察していくことを余儀なくされる状況にある。そこで湖西地域の旧滋賀郡志賀町域に所在した比良荘を中心に描かれた『近江国比良荘絵図』と、山岳寺院の個別事例として旧高島郡今津町に所在する酒波寺の境内を描いた『青蓮山絵図院内』を分析し、さらに現地遺構の地表面観察の結果から山岳寺院の動向を検討した。
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