セラピーとしてのスヌーズレンに関する考察 -ドイツ・オランダにおける調査を中心に-
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概要
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ドイツ・オランダにおいて、スヌーズレンを実践している特別支援学校やリハビリテーションセンター、知的障害者ホーム、特別養護老人ホーム、スヌーズレン器材の生産販売会社を対象に「セラピーとしてのスヌーズレン」に関する聞き取り調査を実施した。なお、調査対象は任意に抽出した。その結果、すべての機関でスヌーズレンはセラピストなどによりセラピーとして実施されていて、スヌーズレンの指導目標と評価等が記録されていた。スヌーズレンの効果として、「リラックスできる」「注視力の向上」「コミュニケーション力の向上」「不安な気持ちの除去」「職員との信頼関係ができる」「睡眠薬・抗うつ剤の投与量の減少」「乱暴な行為の減少」「慢性的な痛みの軽減・除去」があげられた。今回の結果は、諸外国の「スヌーズレンをセラピーとみなす」先行論文の結果を支持するものであった。わが国では、今日スヌーズレンはレジャーやレクリエーションとしては認められても、セラピーとしてはいまだ認知されていないのが現状である。今後、特に作業療法の分野において、スヌーズレンが実践されセラピーとして研究される必要がある。またスヌーズレンの概念図についても考察を行った。
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