【研究ノート】タッチパネルを用いた難聴児・者への言語学習支援
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概要
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難聴児・者への言語獲得支援を目的として視覚を生かした教材開発を行うため、聴覚障害者の視覚情報認知を検討した。成人の健聴者と難聴者を対象とした読字反応時間検査を施行した結果、健聴者と難聴者の間に文字認知に関する反応時間の有意差は確認できなかった。難聴者の被験者数が少なかったこと、成人への課題としては比較的簡単であったこと、難聴者の聴覚レベルや成育歴を統一しなかったこと、文字認知力の変化等が考えられた。しかしながら、タッチパネルディスプレイパソコンを使用したことは、検査の操作が簡単で、パソコン使用に慣れていない被験者に対しても年齢を問わず受けやすい検査であったため、年齢の低い幼児や学童を対象にして有効に活用できる可能性がある。今後さらにプログラムを改良して、難聴児向けに文字認知のための視覚教材開発を進める。
- 2011-09-30