奈良大学研究助成概要報告 万葉文化論の展開
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概要
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本研究は、以下の研究状況の認識に立って、立案・推進されたものである。従来の万葉研究は、いわば芸術論的な研究を中心にしていた。その芸術論の資料論となり得るのが、文献学であり、精緻な文献研究に立った作品鑑賞を行うのが、万葉研究であった、といえるだろう。その成果は、膨大な研究蓄積を産んでいる。しかし、一方でその万葉歌を生み出した社会と歌表現との関係を論じる研究も出てきた。その一つが民俗学派であり、もう一つが歴史社会学派である。この二派は、対立するようにも見えるが、社会との関係を捉えるという点では一致している。歴史社会学や民俗学の成果を援用することによって、歌をそれを生み出した社会のなかで立体的に捉えようとする研究である。したがって、本研究のいう「万葉文化論」とは、歴史学や民俗学、考古学などの古代研究の蓄積を利用して、新しい万葉研究を切り開こうとするものである、といえるだろう。
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