ワシントンD.C.ジョージタウンにおけるメインストリートの業種構成とその特徴 : capital city tourismに着目して
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概要
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近年,「観光」は多様化し,ひいては「観光地」も多様化しつつある。伝統的に「観光地」と見なされてきた地域への注目は,地理学や観光学,社会学を始めとして学術的にも大きいものであるが,近年では都市観光研究が注目されつつあり,なかでも首都をその対象にしたcapital city tourismという視点が台頭してきた。そこで本論文は,アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.のジョージタウン地区を研究対象地域とした。国際的にも重要な役割を果たし,政治的な施設などを中心に観光地としても有名なワシントンD.C.だが,その中心部に近接する高級住宅街ジョージタウンはBusiness Improvement District(BID)にも制定された中心市街地であり,この地区を通る二つの通りMストリートとウィスコンシン・アベニューは互いに交差しており,多くの商業施設が並ぶ。二つの通りはどちらも住宅街に近接しながら,業態について明確な相違を有し,Mストリートには多数の業種が存在し,観光客など多様な客層を前提としている一方で,ウィスコンシン・アベニューはいくつかの業種に集中しており,目的の定まった住民のような客層を前提としていることが明らかとなった。この調査結果は,ジョージタウンで利用可能な公共交通機関と関わりがあった。Mストリートは近隣の地下鉄の駅やワシントンD.C.中心部へ行くために有用な道路であり,観光者向けの循環バスの一つはウィスコンシン・アベニューを通るものの,停留所をMストリートとの交差点付近にのみ設置していた。このことから,Mストリートには観光客が訪れる傾向が強く,そのために多くの業種が存在していると考えられる。
- 2011-03-30
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