X県の地域断酒会活動の継続に向けたリーダーの思い
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概要
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本研究では,地域断酒会でリーダー的役割を担う人が,地域断酒会に参加してリーダーを引き受けて活動している経緯から,地域断酒会活動を継続するための思いについて明らかにすることである.対象者は,6名でいずれも男性でアルコール依存症者本人であった.面接は個人面接として,得られた面接記録を質的帰納的に分析した.その結果,【断酒の困難さを自覚する】【自分のために行動する】【前リーダーから学ぶ】【自分にもできる】【リーダー役を引き受ける】【リーダーは参加者と同じである】【参加者を尊重する】【例会を重視する】【参加者の回復を喜ぶ】【参加継続に向けた努力】【医療・行政の協力を得る】【地域社会に役立ちたい】【役割を全うする覚悟をする】という13のカテゴリーが導き出された.地域断酒会のリーダーは,前リーダーの影響を受け,断酒会というアルコール依存症の自助グループの底流にある,無力であること,自己を超えたところにゆだねて,そこで生きるという考え方でリーダー役を引き受け参加継続している.世話役として受け継がれた例会の機能を重視して活動をしている.関係機関との協働を図り,地域に会が役立つように,多くの困難な状況を抱えながらもリーダー役を受容し活動をしている.看護職者は,参加者の回復を共に喜び,断酒会を継続する活力となるように断酒会を見守ることや,リーダーが直面する困難に対して医療・行政の協力が得られるような橋渡しをすることの重要性が示唆された.
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