ソーシャルワークの新たなパラダイム
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概要
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総説General Article筆者の不勉強のためであろうか,近年,国内外で,特に国内において,数多くのソーシャルワークと銘打った著作が出版されているにもかかわらず,理論構成や実践の方向性を指し示す研究や実践報告はますます少なくなり,ソーシャルワーク研究は隘路に迷い込んでいる印象を受ける。厳密性に欠ける理論や変容力が低い実践が共有される世界に内閉的に閉じこもる限り,一定の自己充足が可能である。しかし,その場合,訴えられる問題に対しての高度に洗練された解決の実践が断念されることになる。社会生活場面で生じる問題解決,つまりソーシャルワーク実践のためには,まずは,この内閉的世界からの離脱が不可欠である。その上で,自由な立場から基礎理論および実践理論の構築に着手することが求められる。本論においては,この問題意識の下,社会構成主義的コミュニケイション理論を基礎理論とする新たな支援のパラダイムの概略を示した。