知識創造における社会関係資本の役割(論文)
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概要
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新古典派経済学の限界を克服しようとした修正新古典派経済学のいくつか、すなわちゲーム理論、取引費用の経済学、そしてエージェンシー理論が、組織の概念とどのように関わっているかを考察する。そのなかで情報の偏在という問題解決に、調整機構としての組織階層が必ずしも有効ではないことを示す。主体間の関係性がもたらす諸効果を社会関係資本と定義し、それが経済人モデルを修正させる点について論じる。以上を踏まえて、知識創造における社会関係資本の役割について考察していく。知識創造の局面では、主体間のさまざまな知識や情報の結合と交換が必要となる。そこでは信頼、共通目的、協力へのモチベーションが大きな役割を果たしている。 Social capital is the sum of the actual and potential resources embedded within the networks of relations. New knowledge creation needs combination and exchange of information and knowledge the members of a social network have. Social capital facilitates the combinations and exchanges of knowledge because it brings trust, purpose, and motivation on knowledge transfer.