鎖骨骨折の保存的治療 : ボデイプランからみた鎖骨の特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
無床診療所における鎖骨骨折は,低エネルギー外傷によるものが主であり保存的治療にてほぼ満足すべき結果が得られた。鎖骨は哺乳動物のボデイプランとして線維性骨化を示し,内側骨端は20代後半まで成長し,先天性偽関節や欠損症が存在する特殊な骨である。小児鎖骨骨折については,9カ月から15歳(82例)の症例のうち0-3歳までは29例で,8-9歳には3例と減少し,13-15歳では24例と増加すると共にRobinson分類Type2Bが多くなる(odds比4.28)。遠位端骨折(平均年齢11.5歳 4例)については,フエルトパッド付鎖骨骨折固定バンドにて骨癒合が得られた。脇の下で抱くと泣く乳幼児は,鎖骨骨折が疑われた。成人鎖骨骨折は89例で平均年齢46.5歳(16-87歳)であった。外側端骨折は32例で平均年齢42.7歳であり,男性(男性25:女性7)と右側(右側22:左側10)が多かった。鎖骨中1/3骨折は55例で平均年齢36.1歳,活動性の高い男性(男性40:女性15)の青壮年層に多かった。Robinson分類のType2A1&2が24例であり,Type2B1&2は31例であった。Type2B1と比べて2B2の粉砕骨折に遷延性骨癒合が多い印象はなかった。8字固定ギプスや固定バンドによる安静固定を8-10週間施行し,変形治癒を伴ったが偽関節形成はみられなかった。鎖骨遠位端骨折は偽関節形成が多くCraig分類TypeⅠは14.3%であるが,特に田久保分類TypeⅥは偽関節形成83%(6例)が多かった。その一方では,高齢者における鎖骨遠位端骨折の偽関節形成は遺残性の肩鎖関節脱臼と同様に患者立脚型アウトカムは容認された。疼痛を伴った活動的成人男性の1症例は,鎖骨遠位端切除で対処できた。両側性偽関節を示した胸肋鎖骨異常骨化症の鎖骨中1/3病的骨折の中年女性例は
- 2011-04-01
論文 | ランダム
- 5 Post-surgical TNMからみた肺癌の予後
- Propagation of a Coherent Ion Acoustic Wave through Ion Wave Turbulence
- PHA添加全血培養法による肺癌患者免疫能の検討 : 特にDNCB反応との関係について
- ICONE11-36623 PRESENT STATUS OF HTTR PROJECT
- イスラム社会とアフリカへの喫煙伝播と水パイプ