遊びを媒介とした他者との関係性と共有に基づく発達障がい児への集団支援 ~支援企画 ‘みんなのまちをつくって遊ぼう’~
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概要
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高機能自閉症児にとって、学童期、特に中学年9歳、10歳は、「心の理論」を獲得する重要な時期となる。通常の発達であれば、その時期はギャングエイジの時期と言われ、集団による仲間意識が強まる時期とされる。障害特性ゆえにその集団の輪のなかに入ることができず孤立したり、いじめにあったりすることが見られる。「自分はどうみられているか」を強く意識したり、ユニークな部分が周囲のものから「おかしい」、「変だ」というかたちの評価を生みだし、そのことに気づくことで対人不安を強くする。「心の理論」の獲得により、かえって心理的混乱を生むことが多々ある。そこで学童期の高機能自閉症児を含めた支援の必要な子どもたちが他者との関わりや集団での取り組みのなかで他者に脅かされずに「誰かと何かを共有する」楽しい体験を積んでいくための集団支援の要素について「遊び」を中心に据えた集団支援企画「みんなのまちをつくって遊ぶ」を通して検討した。企画、他者との関係性、集団の場の影響を支援の視点としてもつことで、子どもたちの能動性が発揮される支援となり、集団の場でのより良い体験に繋がることが確認できた。
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