現代日本語の移動動詞 : 構文からみた語彙的意味と語彙体系の記述
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概要
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現代日本語において、動詞と名詞との結合関係には、その動詞の語彙的意味の、語彙体系の組織化に関係する特徴が現れる、と主張される(奥田(1968-72)、宮島(1972)他)。本研究では、現代日本語の移動動詞について、名詞との結合関係に現れる語彙的意味、および、その特徴に基づく語彙体系を記述することで、この主張の妥当性を検証し、適用可能性を探った。1.現代日本語の移動動詞(自動詞)は、「場所」から、「場所」を、「場所」まで、「場所」に/へと結合する。それぞれの格形式の文法的意味、それらの相互関係を記述し、その結合相手である動詞の構文特性を考察した。2.移動動詞はまた、「方向」に/へと結合する。そこに現れる動詞の構文特性を考察した。3.1・2から得られた移動動詞の構文特性に基づいて、各動詞の語彙的意味を記述し、その観点から移動動詞の語彙体系を考察した。4.1・2からは明らかになりにくい移動動詞の語彙的意味の特徴を、~して/~するとという形式における文中での用法に基づいて考察した。5.物を移動させることを示す他動詞について、名詞との結合関係による構文特性に基づく語彙的意味記述が有効であることを確認した。
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